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自然であること、安全であること

c0047201_1554834.jpg生産現場から離れたところで食材を見ていると、
単純な[自然=安全]という図式が成り立つ。
でもその狭間でのぎりぎりの格闘で、
結果としての「安心」を保とうとする努力がそこにはあった。

このあたりでは有名な地鶏の生産直売を手がける
「かしわの川中」さんを訪れた。実は、はずかしながら私自身は川中さんの存在を全く知らず、京都の知人からの情報でご近所の存在を知ったというのが経過だ。
訪れてみると鶏舎らしい建物が見えない。
「そうか平飼いなんだ〜」とのんきに平屋の飼育場に近づくと、
「絶対立ち入り禁止!」とご主人に厳しく注意される。

そこには鶏インフルエンザへ感染への恐怖がある。
感染力が強く、致死率も高い。
ワクチンを打てば発病は抑えられるが、感染は免れない。
(感染の事実がわからなくなるので、厚生労働省はワクチン注射を禁止している)
もし感染がどこかで発覚すれば、実に半径30キロのエリアの鶏は出荷停止になってしまう。
感染の予防策は一つ。接触による感染ルートを絶つことだけなのだ。
その典型例が窓のない鶏舎というわけだ。
ブロイラーという工業製品のような品種を、窓のない鶏舎で、
ぎゅうぎゅう詰めにして促成栽培される鶏肉の現状に
「気持ち悪さ」を感じるのは私だけではないだろう。

前置きが長くなったが、太陽の光、自然の風と土、運動できるスペース、
そして鶏にとって安心して眠れる場所はきちんと確保しつつ、
感染ルートをシャットアウトする工夫に知恵がいる。
そしてたどり着いたのが上の写真(川中さんのHPの写真を借用しています)の鶏舎というわけだ。
「完全無薬なんて恐くてできるわけないがな」と川中さんは言い切る。
体力がつくまでの一定期間は最小限の投薬、その後は無薬に。
餌も含め、人間が快適に暮らしていける程度の「自然」が鶏にも提供されている感じなのだ。
さっそく試食してみたが、味も食感も上々。
1/14から田園のテーブルのメニューに、川中さんの淡海地鶏(たんかいじどり)が登場予定。
お楽しみに。
by mesonbox1 | 2006-01-13 15:56