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両親とのドライブ。

10年ぶりぐらいだろうか、
両親を車に乗せて出かけた。

帰省したときに見る家の中だけの様子なので、よくわからなかったのだが、
外出してみると、二人ともすでに歩く様子がおぼつかない。
車に乗り込むのにも時間がかかり、ドアを開けるのも、精一杯の力を込めている。
二人とも80歳を過ぎている。


出かけた先は、二人のそれそれの両親が眠るお墓。
父が車の運転を断念してから、墓参りにはいってないらしい。
何年ぶりなのかはっきりしないが、かなりのご無沙汰だったようだ。


墓に手を合わせながら「これで、安心してあの世にいけるわ」と母が言う。
これまでの僕なら弱音を吐く親には、イライラした気分になるところだが、
このときは、そのままその言葉を受け止めた。


二人とも致命的な病気をもっているわけではないので、
最後の墓参りになるとは思えないが、
そんな可能性をわずかでも感じていたのかもしれない。


「ほんとに助かった。ありがとうございました」と父が、息子のぼくに言う。
老いてから、いろんなことに遠慮しながら、
小さくなって暮らしている様子がうかがえてしまう。


帰り際、母が「ガソリン代」としてお金をくれた。
高速料金にガソリン代を足しても、多すぎる金額だ。

これまでなら「いらない」といって、受け取らないのだが、
このときは素直に受け取った。

親の子供に対するプライドなのだと思った。



ぼくにとっても、その墓参りは15年以上のご無沙汰だった。
「墓参りに行きたいので、道案内してくれへん?」
今回のドライブは、ぼくが両親に頼んだのが発端だったのだ。

どちらも山の中腹にある、見晴らしのいい場所にあった。
草刈がされていて、
地域の人たちがきちんと手入れされているのがわかる。

どのお墓も、太陽が昇る東を向いていた。
by mesonbox1 | 2011-08-18 19:17