メソンにも魔法使いがいた。

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リニューアル後、ほぼ満室状態がつづくスーペリアルーム。
ようやく実際の客室を撮影した画像が届いた。

チェックアウト時、ご宿泊いただいたほとんどのお客様が、
「また来ますね」と口にされてお帰りになる。
リニューアルして本当によかったと実感できる瞬間だ。


ある晩、ディナーのときにワインリストをじっくりお読みになっているご夫婦がいらっしゃった。
しばらくすると「この中のワイン、持って帰ることはできますか?」と。
「どうなさるんですか?」とおたずねすると、
「この文章を読んで、飲んでもらおうと思った人が何人か思い浮かんだので」と。

このワインリストには、フランスの「自然派」といわれるワインの
生産者の挑戦と情熱を少し長い文章で紹介してある。
その趣旨に共感したのだと。

しばらくして、空いたお皿を下げにテーブルに近づくと
「このひざ掛け、特別なものなんですか?」と。
「確か、普通のフリース素材でそんなに高価なものではなかったかと…」
この日は少し冷え込んでいたので、
「ひざ掛けはいかがですか?」とお貸ししただけなのだが、
「ひざにかけた瞬間のぬくもりがふわっと暖かくて。すごく特別なものに感じるんです」と。


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そのとき、思った。
このご夫婦は、魔法にかけられたのだと。

周辺の環境、メソンの建物、客室、スタッフの応対、そして料理。
このすべて要素とお客様が、カチッと歯車がかみあうときがある。
その瞬間、魔法がかかる。
きっと、えもいわれぬ幸福感がそこにはあるのだと思う。

そんな時は、「僕たちはこのために仕事をしていたんだ」と
思わずにはいられない。


食事のあと、このご夫婦はライブラリーから本や雑誌をどっさりと脇に抱えて
お部屋にお戻りになった。



毎日、こんな素敵な魔法使いが現れることを願わずにはいられない。
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by mesonbox1 | 2009-03-28 01:01