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「楽しい大人」になるために。


大学入学のため、一人で京都で暮らし始めたとき、
「暮らしを楽しむ」という生活をしている人たちに初めて出会った。

「ケーキや羊羹は、アノお店のがおいしい」とか
「服は、このブランドのものがお気に入り」とか。
お芝居を観にいったことがある人に初めて出会ったのも、そのころだ。
中には、自分の部屋でお香をたくなんていう、
当時のぼくには想像を絶する世界をもった人もいた。

わかっていただけないかもしれないが、
「暮らし」にそんな楽しみ方があるっていうことを全く知らなかったのだ。
そんなスゴイ世界をもった人たちと過ごすことは、
自分が豊かな心をもった「楽しい大人」に近づいていくことなんだと思った。

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先日、ある人から[日曜出勤したがヒマなので、メールでも送ろうか]
というノリの独り言のようなメールが届いた。
その日テレビで見たという「若者の車ばなれ」が、テーマだ。

その傾向は、実に時代を反映しているように思う。
たとえば、ビデオテープやカセットテープ、レコードが
次世代の製品にあっという間に置き換わってしまったように、
おおおげさにいえば、
「クルマ」の終わりのはじまりなのではないかとも思ってしまう。


その手前で考えれば、
「暮らしの楽しみ方」が貧困になっているということを
表しているのかもしれない。

まちがいなく、クルマは移動手段の一つだが、
その時代のテクノロジーとデザインが最先端が凝縮された製品でもある。

遊び道具にしたり、使う楽しみをあじわったり。
そんなことに十分耐えうるモノなのだと思う。


「デザインとは人間の物質的、
精神的な諸要求を十分に満足させる人工環境を形づくることを意図する
創造的活動である」
(デザイン奨励審議会『90年代のデザイン政策』)。


かなり意欲的な定義だが、
「デザイン」の文字を「ものづくり」におきかえても成り立つ。


「いいクルマを買った方がいい」という話ではなく、
「いいもの」を楽しむような生活が縮まないことを願っているということなのです。

「楽しい大人」になるために。
by mesonbox1 | 2008-11-19 15:06